いろいろな事情により、本人が不動産取引の一場面で立ち会えない場合、特定の人を代理人として取引が行われる場合がございます。
不動産を購入する際、事情があって誰かしらに代理を依頼しないければならない“本人”になることもあり、逆に、相手方が代理人になることもあります。
通常、不動産仲介業者(担当者)が、法律行為として問題ないように、代理をする側でも、相手側が代理人でも、チェックしますので、任せておいてもいいのですが、この記事で説明させて頂きます。
代理とは本人以外のものが契約などをし、その効果が本人に生じる事を言います。代理人が行った行為を本人に効果を生じさせるためには、代理権と顕名(けんめい・・本人のために行ったと表示すること)の上、代理行為が行われることが必要です。
代理には「任意代理」と「法定代理」があり、それぞれの意味は次の通りです。任意代理・・本人が自らの意思で代理権を与える。法定代理・・成年後見人や保護者、親権者など。 代理権が及ぶ範囲は、白紙委任なら何でもかんでも権限がありますが、通常、これこれの権限を委任しますと委任状に記されます。なお、法定代理の権限は、法律で定められています。
委任状には、いつ、誰が、誰に、どのような権限を委任するということが明記されます。
もし、権限が決められていない代理人なら、保存行為、物や権利の性質を変えない範囲での利用行為や改良行為をすることができる。
任意代理人は本人の意思により代理権を与えるため、仮に未成年、制限行為能力者でも構いません。きちんとした判断のできる人が代理人を指名したのですから、その代理人が行った契約を、後に行為能力を理由に解除することはできません。
自身が代理人であると同時に契約の当事者になることを「自己契約」と言います。原則として自己契約は許されず、自己契約を行ったときは、代理人の代理権を失い、無権代理となります。
※無権代理とは、権限のない代理人のこと
不動産取引の際、相手が無権代理ではないかどうかを確認する必要があり、委任状の提示を受けます。さらに委任状の捺印が実印の押印で印鑑証明書の添付があればベストです。なお、委任状は受け取るのではなく、提示を受け、写しを受け取るケースがほとんどです。
また、不動産取引などで、売主・買主の両方から代理を受けることはできませんない。これを双方代理と言います。
不動産取引の場合で、両者の仲介業者になる“単独仲介”も、この“双方代理”に近い形になります。代理をしているわけではなく、双方の間に立ってという仲介ですから法律違反ではありませんが、売主・買主それぞれに不動産仲介業者が立つ“共同仲介”なら、それぞれの立場になって動くことになります。
依頼した不動産会社が両者五分五分公平な立場になる“単独仲介”と、依頼した不動産会社が両者それぞれの立場になる“共同仲介”なら、みなさまはどちらを選びますか?
単独仲介→買主50%の立場、共同仲介→買主100%の立場。仲介手数料が半分になるなら単独仲介を選ぶ人もいるでしょうが、同じ金額の仲介手数料を支払って、対応が変わるのは問題があると思います。
これは不動産会社がうんぬんではなく、法律で禁止されている双方代理に近い形態が許されているという仕組み(法律、行政、政治)がいけないのです。
不動産の契約や取引時以外にも、ちょっとしたことを代理人に依頼することなどもございます。この場合、きちんと依頼することを明記することを忘れずに。白紙委任などをしてしまったら大変ですよ。
もし、機会がありましたら、ご参考にしてみて下さい。
|