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なぜ登記をするのか (06.12.22)

 不動産取引の最終段階である“決済”とは、不動産の所有権移転登記と代金やその他の費用の清算をすること。

 必ず、不動産の所有権を移転するための登記手続きを行いますが、なぜ、登記手続きが必要なのでしょうか。

 当事者間の取引そのものは、売主さんが買主さんに“はい、所有権”と渡せば、所有権の移転は終わります。と言っても、所有権そのものは物理的に存在していませんから、手渡しはできません。代金授受と同時に移るなどの取り決めで所有権の移転が行われます。

 しかし、当事者間同士で、所有権の受け渡しがあったとしても、全ての第三者が、所有権が移転されたのかどうかは分かりません。

 例えば、売主さんが、他の人に所有権を渡した後、さらに別の人へ所有権を渡そうとした際、別の人は、この人が所有権を持っているかどうか、他の人に渡してしまったものか分かりません。

 また、所有権を渡された人も、売主さんが別の人に所有権をさらに渡してしまうと、別の人が、これは俺の不動産だと主張されてしまいます。

 このようなことを防ぐため、この不動産の所有権はどうなっているかを公に示す必要があり、その手段が登記をすることになります。

 所有権移転の登記をすると、これは俺の不動産だぞと、公に示すことになり、別の人は、登記されていない人(昔は所有していた売主さん)が所有者ではないということが確認できます。

 この不動産登記は、先に登記された方を優先させます。例:売主Aさんから所有権を買い受ける契約をした別々の二人(Bさん、Cさん)がいた場合、先に登記をした方に所有権が移ったとなります。

 ※後からになったもう一方の人は、売主であるAさんに代金返還、違約金請求もしくは、改めて所有権を移すこと(所有権を取った人から買いとって)などを請求できます。しかし、所有権の登記をした人に、俺が買ったんだという主張はできません。あくまでも、売主さんへ主張・請求できるのみ。

 このような事例は、まずありませんが、不動産取引で安全を図るために、取引当日に現在の登記状況がどうなっているか確認(他の人に所有権が移っていないかなど)し、取引当日に法務局へ登記の申請をします。申請をすると、当該不動産の登記は閉鎖され、登記が完了するまで、何もできなくなり、登記の安全が確保されます。

 このようなことから、登記済み証を“権利証”と呼び、権利証を持っていると、自分がこの所有者だと主張する根拠になります。但し、ドラマで見るような権利証をパッと渡して、この不動産をやるよというような設定は印象的ではありますが、手続き的には不備があります。

 ちゃんと手続きをして、登記の申請をすること、その手続きを知っていれば、ドラマのような場面に遭遇しても、騙されることがなくなります。


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